研修・サポート

チューター対談

今回は、2011年4月入社の 松谷 徹さん と2019年4月入社の 濱田 明香里さん
当時を振り返ってお話を聞かせていただきました。

当時を振り返ってみていかがでしたか?

松谷:新卒の職員をチューターという立場で育成に携わるのは初めてでした。
濱田さんがどんな人なのかもわかりませんし、期待と不安を抱えてくる新人職員に対して私が中心になってしっかり育成していけるのかな、行き詰まった時にどれくらい自分や職場として対応できるのかな、という不安がありました。

濱田:そうだったんですか。そんなこと感じませんでした。私はまだ部署や先輩職員との関係ができていない中でチューターという役割の方がいてくれるのは聞きやすさもあって安心感がありました。当時の私はどうでしたか?

松谷:伝えたことがちゃんと伝わっているのかな?と心配もありましたが理解も早くセンスがあり、指導に困ることはありませんでした。私も部署の職員も頼もしく感じました。

濱田:そういってもらえて嬉しいです。大学では社会福祉を専攻していたのですが、介助方法を教えてもらうときに個々のご利用者の介助方法とあわせて介護の基本的なことや根拠をしっかり擦り合わせて教えてもらったのでわかりやすかったですよ。

松谷:そこは意識して教えていたところです。ただ、濱田さんとは経験や年齢の差があり当時副主任という立場でもあったので、もしかしたら言いにくいこともあったかもしれないですね。他の職員によく状況を確認していたのを憶えています。
濱田さんはちゃんと相談したいことや聞きたいことは私に話してくれていたかな?

濱田:松谷さんだけではなく他の先輩職員も話しやすかったので、その場で聞きたいことは傍にいる他の先輩職員にも話を聞いてもらいました。業務がうまくできなくて、しんどく感じていることがあったときは声をかけてくれて、気にしてくださっていることが伝わってきたのでありがたかったです。

神戸福生会のチューター制度について

松谷:チューター制度は新人の成長ももちろんですが、チューターになる職員の成長につながります。今は法人の研修事業部でもチューター向けの研修をしていますね。すごくいい試みだと思います。
チューターとなって感じたことはチューターとなる自分の態度や言葉とも向き合うことにもなりますし、その新人職員の考え方や価値観と向かい合うことになります。色んな職員の個性や価値観があって、それぞれの習得する状況も違います。それに合わせて先輩職員もアプローチを変える。こういったことは実はご利用者と関わるときと同じで、チューターの経験は神戸福生会の「利用者担当制」に通じるところもあるのではないでしょうか。

濱田:神戸福生会に入職したのは大学の時に、進路で迷っていた時期に神戸福生会が開講している学内の初任者研修を受講したのがきっかけでした。講師の方々の話を聞いて、雰囲気もよさそうだし教育面がしっかりしていると思って入職しました。
新人の時にはチューターや一部の先輩職員だけがサポートしてくれていると思っていましたが、自分が教える側になって、たくさんの先輩職員がこれだけ気にかけて、その進捗を共有しているんだということがわかりました。チューター制度というより、全体でそれだけ教育しようとしてくれていたのが今になってわかりました。

チューターになってみて

松谷:人に教えるには言語化しないといけませんし、業務内容の標準化も必要です。そういう意味でもチューターの経験は自分にとってはすごくいい経験でした。新人職員の新しい視点によって部署として様々な発見もあり新しい価値観に触れるのはとても勉強になりました。
難しいなと思ったのは進捗状況の確認や、他の職員と足並みをそろえて情報を共有すること、また個々に合わせての教育です。だけど今の自分にとってそれもいい経験になったと思います。できるだけ皆にチューターの機会を持ってほしいです。今の私の立場(主任)であれば、チューターへの支援が必要だと感じています。
濱田さんにもそういった経験をしてもらいたいと思い、チューターを担ってもらっています。自分がチューターになってみてどうですか?

濱田:はじめは自分が“チューター”という立場になって私が何とかしないといけない、という意識が強く、責任を感じて不安もありました。

松谷:チューターが抱えて込み過ぎないように他の職員と進捗状況を共有したりフォローし合ったりというところが大事だと思います。新人職員の指導が思うように進まなくても、すべて自分の責任と思わないように。不安があれば相談して下さい。

濱田:ありがとうございます。今も新人職員の教育について行き詰ったり、悩んだときに、どのように関わったらいいのかを皆で共有し、相談して進めています。

これから入職される新人職員に対して

松谷:仕事をする上で必要な知識や技術・倫理観はもちろん大事な要素だと思いますが、自分の価値観、個性は大切にしてほしいです。チューターの職員だけではなく皆で一丸となって成長を見守りますので、安心してください。

濱田:神戸福生会では福祉や介護の知識がなくても様々な研修や制度で皆さんの成長をサポートしてくれてるので安心して働ける環境が整っているので、特に新卒の方にはおすすめです。

最後にお互いに一言

松谷:濱田さんは順調に成長してくれています。私もすごく助けられています。私も濱田さんのチューターを担当したとき、不安もありましたが、お伝えしたことをほぼ理解してもらえたと思っています。今後、しっかりと介護現場で経験を積んで、将来に活かしてほしいと思います。また、現在チューターとしても活躍いただいていますので、濱田さんのこれからの成長に期待しています。

濱田:私はなかなか一歩を踏み出せないところがあるのですが、松谷さんからは「うまくいかなくてもいいからやってみよう」とよく言われていたので先輩からそういう風にいってもらえると“やってみよう”という気持ちになりました。やってみてうまくいかなくても「じゃあ次はこうしてみよう」と背中を押してくれて、成長の後押しをしてもらいました。ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。